長野県内にある国宝は、現在、善光寺本堂(長野市)など10ありますが、このうち松本市内には「松本城」と「旧開智学校校舎」の2つがあります。
もっとも、旧開智学校校舎が国宝に指定されたのは2019年9月と比較的最近のことで、しかも、その後に耐震工事で長期休館(2024年11月から再オープン)していたため、まだご覧になっていない方も多いかもしれません。
旧開智学校の概要
旧開智学校校舎は、松本城から徒歩圏内(北方約700m)の場所です。
ちなみに、旧開智学校校舎の南側には、現在の開智小学校があります。

- 開館時間 9時~17時(最終入場16時30分)
- 休館日 3月~11月:第3火曜(休日の場合は翌日)、12月~2月:火曜(同左)、年末年始
チケット料金は、窓口販売で一般700円、小・中学生300円(小学生未満無料)。
電子チケットで購入をすれば若干割引となります。
もともと旧開智学校は、1873年(明治6年)、廃仏毀釈で廃寺となった全久院の建物を仮校舎として開校しており、当時は女鳥羽川沿いにありました。

地元住民による寄付等もあって、1876年に新校舎が完成。
その後、水害の被害に何度も遭いつつも、1963年(昭和38年)まで校舎として使用されていましたが、河川工事を機に解体・一部移築されて、松本市立博物館の一施設として現在に至っています。
旧開智学校の主な見どころ
屋外の見どころ
旧開智学校校舎は、地元の大工棟梁・立石清重(たていし せいじゅう)の設計・施工によるもので、擬洋風(ぎようふう)の外観に特徴があります。
建物は寄棟・瓦葺屋根の木造2階建で、その正面中央には唐破風(からはふ)の車寄せがありますが、他方で、西洋風のバルコニーと八角形の塔屋もあります。

外壁は白色の漆喰塗りでありながら、西洋風の縦長窓が配置されています。
西洋風の石積みのように見える建物四隅の箇所も、実は着色した漆喰塗りによる仕上げで、西洋風のデザイン等を随所に取り入れながらも、日本の素材や伝統的な工法を使用した建築物です。

屋内の見どころ
旧開智学校校舎は、学校に対する理解が深まっていなかった明治初期としては、非常に完成度の高い機能的な校舎であったとも評価されています。
現在の校舎では当たり前ですが、各教室が独立して、教室間の移動には廊下を行き来するというレイアウトも当時としては画期的だったようです。

式典等の際に使われていたという開放的な講堂には色ガラスやシャンデリアがあり、往時の華やかな雰囲気が感じられます。

他方で、寺院の廃材を再利用した箇所も散見され、建物外観と同様、和洋折衷です。
また、立石のスケッチや新築仕様帳等の建築資料のほかに、開智学校の日誌、教科書や生徒の作品等、開校以来の学校資料も常設展示されています(なお、展示ケース内の資料は撮影禁止です)。

八角形の塔屋は通常非公開となっていますが、NHKアーカイブスに塔屋内の様子がわかる動画がありましたので、あわせてご参照ください。
ミュージアムショップ
旧開智学校らしさを感じるグッズが色々販売されています。
特に再オープンにあわせて、松本市内の菓子店とのコラボで開発したオリジナルスイーツ(旧開智スイーツ)はちょっとしたお土産にピッタリです。
隣接する松本市旧司祭館
旧開智学校に隣接して、長野県内で現存する最古の宣教師館「松本市旧司祭館」があります。

こちらの観覧料は無料ですので、旧開智学校の観光ついでに立ち寄ってみてください。
まとめ
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松本では時代の異なる2つの国宝建築物を直ぐ近くで見られます。
